ゲゲゲの鬼太郎(第5期)

TV 番組

第 64 話もうりょうの夜

2008/06/27放送
脚本:三条 陸 演出:角銅 博之 作画:信実 節子 美術:高木 佑梨

通称しかばね村と呼ばれている鹿羽村に、奇妙な事件が起こっていた。総合病院に安置されている、事故で亡くなった村長の娘の遺体が、夜になると動き出すというのだ。院長は集中治療中から兆候があったので、このことを予期して、病院全体の外側から鍵をかけて閉じ込めることにより、その晩はなんとかおさまった。朝が来ると娘の遺体は元通りの場所に戻っていた。この村に古くから伝わる言い伝えの、死人つきがあらわれたのだ。妖怪ポストに届いた手紙で事件を知った鬼太郎は、ネコ娘と共に50年ぶりに鹿羽村を訪れることにしたのだった。
院長の息子、泰造が鹿羽村に戻ってきた。迷信に支配された故郷の村を近代化する理想に燃えた泰造は、死人つきなど信用しなかった。自ら開発した生体細胞の状態をチェックする機械で、村長の娘の遺体が完全に死体であることを確認するが、同時に彼女が6千万人に1人の珍しい細胞の持ち主であることがわかる。娘の遺体を研究したいと言う泰造に院長をはじめ村長も住職も反対した。鹿羽村についた鬼太郎とネコ娘はお寺で話を聞くが、そこで仏門に帰依したというねずみ男に会う。鬼太郎は妖怪がこの村に引き付けられている気配を感じていた。
その晩、泰造は死人つきとなって動きだした娘の遺体におそわれるが、ネコ娘によって助けられた。病院の一室に書かれた八角円に避難させ、一番鶏が鳴いて夜が明けるまでじっとして難を逃れる。実際に目撃しても、泰造は幻覚だといってかたくなに死人つきの存在を認めようとしなかった。煩悩を捨てきれないねずみ男は、寺の部屋に忍び込むが、そこにあったのは50年前に退治されたもうりょうの残骸だった。それを見ても泰造は研究をしたいと言い張る。鬼太郎は、泰造が一晩を1人で乗り切れれば自由にしていいという賭けをすることにした。
夜になって娘の遺体が起き上がり、叫び声を発する。それは仲間のもうりょうを呼び寄せる合図だった。病院内に押し寄せるもうりょうたち。八角円に隠れてやり過ごそうとする泰造だったが、土精によって発見されてしまう。おそいかかるもうりょうたちに耐え切れなくなった泰造は、鬼太郎に助けを求めた。あらわれた鬼太郎は、あらかじめ病院の時計を止め、一番鶏も鳴かないようにし、窓の外を化け鴉たちにふさいでもらう仕掛けをしていた。朝日を浴びて溶け崩れるもうりょうたち。泰造は、迷信も真実を伝えることがあると理解するのだった。
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