一反もめんは故郷である鹿児島に里帰りしていた。子泣きじじいは徳島に、砂かけばばあは奈良に、ぬりかべ一家は福岡に、かわうそは石川に、妖怪横丁はちょっとした帰省ブームだった。静かになった妖怪横丁でくつろいでいた鬼太郎の元に、一反もめんが天狗ポリスに逮捕されたという連絡が入る。実は辻神という災いを呼ぶ妖怪と間違えられたのだ。辻、すなわち十字路やT字路は昔から魔界との入り口に繋がりやすいとされ、恐れられて魔除けの石敢當(いしかんどう)を置く風習が伝えられている。目玉おやじは、辻神は力を蓄えた恐るべき存在になったと推理する。