ゲゲゲの鬼太郎(第5期)

TV 番組

第 89 話師走の奇跡!鬼太郎大いそがし!!

2008/12/28放送
脚本:成田 良美 演出:畑野 森生 作画:小泉 昇 美術:清水 まこと

師走で人間界の街は大忙し。誰も彼もが忙しく働き、走り回っている。その様子を見て喜んでいるのは、人間の忙しさを吸って自分の力にしている妖怪いそがしだった。いそがしは、忙しい人間が放つ忙しオーラを増幅させて、その人間が倒れるまで忙しく働くのを楽しんでいた。高校を休学して運送会社で働いている哲也は、父親を亡くし、女手一つで育ててくれた母親が過労で倒れて危篤状態になり、幼い妹と二人暮らしだった。所長は哲也が妹を迎えにいくために帰るのを見送って、一息いれようとしていたが、いそがしに目を付けられてしまった。
人間の街に年末の買い出しに出ていた鬼太郎は、忙しい人間に突き飛ばされ、買い物かごを噴水に落とし、それを取ろうとしてびしょ濡れになってしまった。しかし、周りの人間は忙しそうにして誰も目をくれない。そこにただ一人、心配そうに声をかけてきた少女まゆは哲也の妹だった。哲也は鬼太郎に自分の上着を貸して、家で暖まるように誘った。途中、いつも拝んでいるお地蔵様に手を合わせるまゆ。親切な哲也とまゆの窮状を知ったネコ娘は、二人を援助しようとするが、鬼太郎は人間に必要以上に関わってはいけないと言って止めるのだった。
拓也が運送会社に行くと、みんなの様子がおかしい。いつも妹を迎えに行く時間に帰ろうとすると、所長から残業を命じられる。倒れてしまった所長を助けようとした哲也の前にいそがしがあらわれる。忙しオーラが出ていない哲也に、人間は忙しく働くのが好きなんだろうと問ういそがし。哲也は過労で倒れた母親のことを想い、まゆのためにも倒れるわけにはいかないと答える。いそがしは無理矢理に忙しオーラを増幅させようとするが、鬼太郎が助けにあらわれた。運送会社のトラックから、いそがしの妖気が出ているのを関知して駆けつけたのだ。
いそがしは鬼太郎に忙しオーラを増幅させるが、いつもマイペースな鬼太郎には効き目がなかった。いそがしは捕らえられ、哲也はまゆを保育所に迎えに行くことができた。母親の入院する病室に泊まりに行く途中、まゆは屋根が壊れて雪が積もったお地蔵様に傘を貸す。鬼太郎は井戸仙人に頼んで、お地蔵様に石が動く力を持てる薬をかけてもらい、妖怪横町のみんなの力を合わせて、お地蔵様にまゆの願いをかなえてくれるように頼んだ。お地蔵様は自分の境遇にめげず、優しさを失わないまゆのために、母親の意識を取り戻させてあげたのだった。
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