ストーリー

魔法界にはさまざまな小道具がひしめいています。年功序列に応じて小道具は増えていく。だからまだ小さなララベルは、ネックレスや笛やペンダント、せいぜいそれくらいしか持っていません。

魔法界にも悪人はいます。例えばビスカスです。彼は一思いに小道具をかっ払おうと倉庫へ忍び込み、二つの袋に詰め込んだ所を、ララベルに見付かりました。

(逃げろ!)魔法の杖を出たら目に回したら、ララベルごと人間界へ飛び出してしまいました・・・一つの袋はララベルに、もう一つの袋はビスカスの手に残って、二人はバラバラに到着したのです。

気絶したララベルを助けたのは立花夫婦。ここが人間の国と知って驚いたララベル、あわてて孤児だと称します。同情した作造とうめ。実は二人の家にはつい先日まで孫娘のテコがいたのだが、海外から帰ってきた娘夫婦に引き取られ、味噌汁のさめない距離ではあっても、別居してしまった。それなのに、明日は父兄の授業参観日。

小学校へテコを連れて行けない立花夫婦。淋しくて堪らなかった所へ、願ってもないララベルの出現なのです。元のまま残してあったテコの部屋に入れられたララベル。

そこへ、部屋にいるのはテコのつもりで遊びに来た、やんちゃな坊やみのるくんに、散々振り回されてしまいます。一人遊びが常のみのるくんは、夢想家です・・・魔法の国を夢見ています。

うれしくなったララベル、袋から風船を取り出してみのるに空中散歩の楽しさを味あわせます。この風船に掴まると、自由に空に飛べるのでした。雨雲の上へ上がって遊べせ、後はみのるに、お昼の夢だったとごまかすララベル。

なにせみのるの持っていた本には、恐ろしい魔女狩りの絵があったので、魔法界から来た事は、内緒ナイショの必要があると思ったのです。ところがそうして、立花家を訪ねたテコが、たれこめた雨雲の中から帰って来るララベルをバッチリ見てしまった!

魔法を目の当たりして驚いたテコ、ポラロイドに撮ったそれを持って、日頃頼りにするトコの家へ持参しますが、理知的で魔法を信じない彼女に一笑に付されます。

翌日。登校したテコとトコはびっくり。作造が問題の少女を連れて来たのですから・・・そこでひと騒動・・・こうして、ララベルは人間界に住み着きました。好奇の目を輝かせながら、ララベルは、町のみんなと仲良くなろうと思います。

ある時はトコ、テコに魔法界には見られない、人の心の揺れ動くさまを発見して、ララベルは泣き、笑い、感激するのです。

舞台はあくまで、誰もが馴染んだ日常の町角。郵便ポストがあって、八百屋と魚屋があって、遠くに山がそびえて、時にお寺の鐘が鳴る・・・そんな平凡を「絵」に描いたような世界。

そんな世界が、ララベルは大好き。だから詐術を弄して乗り込んでくるビスカスを見ると、頭に来て、魔法比べをする羽目にもなるでしょう。或いはかっこいい少年にボーとなり、魔法界から来た自分である事を、忘れてしまうかも知れません。

何が起こるか、何が始まるか、それはララベル自身にもわからないのですから・・・ただ言える事は一つきり。「人間て素晴らしい!ちょっぴりずるくて、ちょっぴりだらけて、ちょっぴりHな所もあるけど、それでもやっぱり、素敵な人間たち!」

解説

魔法少女ララベルは「キャンディキャンディ」「花の子ルンルン」に続く作品として、1980年2月15日から1981年2月27日まで放映された。舞台は下町情緒あふれる咲花町。思わぬことから人間界へやってきたララベルが、人々との交流を通じて、友情や愛や思いやりなど人として大切なことを学んで成長してゆく。いきいきと描かれたララベルの魅力だけでなく、物語の中で引用されたことわざをわかりやすく解説するのも見所のひとつ。当時の子供たちはこれによって、遊びながら学ぶ楽しさを身につけていった。主題歌を歌う堀江美都子が主演を務めており、初々しい演技はファンならば見逃せない。

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