おジャ魔女どれみ ナ・イ・ショ

CS放送

第 4 話ノンスタンダード ~おんぷのないしょ~

2004/08/07放送
脚本:大和屋暁 演出:山内重保 作画:馬場充子 美術:ゆきゆきえ/塩崎広光

最近の瀬川おんぷは何だか変。学校生活もMAHO堂もアイドルのお仕事も、いつも通りうまくいってるのに、何かが違う。ちょっと前までは楽しかったことが楽しくなかったり、何でもないことに違和感を感じたり。私は本当にこのままでいいのかな? 今のままでいいのかな?誰よりも一生懸命にがんばってきたからこそ、みんなが瀬川おんぷのことを認めてくれる。ママはそう言って元気づけようとしてくれるけど、悩めるおんぷは次のお仕事を選ぶことができません。
窓辺に咲いたコスモスをながめても、ひとりぼっちの校庭で雨に濡れてみても、ぼんやりとした不安に答は出ません。魔法で変身した姿を鏡に映してみるけれど、どれも本当の自分じゃない。私はいったい、どこへ行けばいいんだろう。なりたくてなったアイドルなのに。夢の輝きは、あんなにもまぶしかったのに……。窓辺のコスモスの花は、しおれて散ってしまいました。おんぷはとうとう、仕事を休んで一人で旅に出てしまいます。電車に乗ってたどり着いたのは小さな港町でした。
この町でママに夢を打ち明けた日から、おんぷは努力に努力を重ねてナンバーワンアイドルになったのでした。あのころの気持ちは忘れてしまったわけじゃないけど、大きな夢を両手につかんでしまうと、この先何をがんばったらいいのか、わからなくなってしまったのです。風に吹かれる心の中で、おんぷはいつしか満開のコスモス畑に立っていました。コスモスの花のように、夢も花開いた後はしおれて散ってしまうのでしょうか。でも、おんぷが握って潰した花は懸命に咲き続けようとしています。
はじめて夢を口にした思い出の場所に、柿の木が昔のまま変わらずに立っていました。幼いころは手の届かなかった柿の実を、今は簡単にもぎ取ることができます。おんぷは気付きました。今の私は変化の途中。花を散らせたコスモスが種を作るように、新しい自分を試すことができるはずなんだ。家に戻ったおんぷは、今までのような主役ではなく脇役のお仕事を受ける決心をします。もう大丈夫、と瀬川おんぷは微笑みます。ひとまわり大きな新しい自分になって、MAHO堂のみんなにも会えそうです。
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