うみがなるなる、なるみじゅく。
かいがんてくてくあるいていると、みつけたひとりのいきだおれ。
はなすじとおった、きれいなかおの、ながいかみした、おさむらい。
ちゃみせへはこんでじじょうをきくが、きおくがないと、こまりがお。
それじゃあ、てがかりさがしてみようと、よにんでむかったがけのうえ。

そのころちかくの、べつのちゃや。
でがらしちゃづけをたのんだおとこ、むすめをさがす、きゅうりのきゅうべえ。
うしろのさっきにふりむくと、かかとわらったなまぐさぼうず。さけをかたてのこしあんおしょう。

あさたろうのみにせまる、にぶくひかった、もろこしやいば。
そこへでてきたきゅうりのむすめ。
むすめのやいばはかなしみこめて、おやにむかってはしりだす。

お菊
こしあん和尚

諸越光雲斎

牧野由依
麦人

中原茂