その輝きは食材…、ダイヤモンドイチジクリスタルがポチコを選んだ証明でもあった。飛び入り、しかもペットとは言え、これには審査員も納得せざるを得ない。ポチコは何と満点である300点を叩き出し、堂々たる優勝を果たしたのであった。だがポチコは、手に入れたダイヤモンドイチジクリスタルをそっとメルクに差し出した。ポチコがイチジクを欲しがったのはメルクの為だったのだ。その事に気付き、目頭を熱くするメルク。メルクは今まで、ずっとポチコに認められていないと思い込んでいた。だがポチコは、ずっとメルクを見守っていたのだ。こうしてメルクらは、包丁を完成させる為、工房へと帰っていった。ほんの少しだけ、互いの距離を縮めて…。