ゴスロリファッションに身を包んだマリカは中学生。ある日、うたた寝をしていた彼女は、目が覚めると不思議な街に向かうチンチン電車に乗っていた。見たこともない街に迷い込んだマリカ。彼女が行き着いた街はガリハバラ。
ここには、超有名な科学者が大勢住みつき仕事をしながら暮らしている。
この街の名前の由来でもあるガリレオ・ガリレイ(通称ガリー)は、ガリハバラの街の高台にある天文台から星を観察するのが仕事。ちょっとケチなエジソン君は電気屋を営んでいる。リンゴフェチの若きニュートンは八百屋。街の人々に愛されるダビンチ爺さんは軽トラに乗り、街の便利屋として忙しくしている。マリカの世話を買って出たリッチで美しいキュリー夫人は、ペンションとラジウム温泉スパを経営している。
突然、迷子になってしまったマリカは、仕方なくキュリー夫人のペンションで暮らすことになった。ガリハバラで動き出したぬいぐるみのペットとともに。
なぜ、マリカはガリハバラに迷い込んでしまったのか?その理由は少しずつ明らかになる。どうやら、科学が苦手な少年少女がここにあつめられているようなのだ。科学嫌いな青少年は、この街の学者たちに触れ合い、一緒に暮らしながら、少しずつ科学を理解し、好きになって、現実の世界へ帰っていく……。
もちろん、マリカも理科の授業になるとすぐに眠くなるタイプ。そんなマリカが急に理科を好きになるなんてあり得ない。
しかし、ガリハバラは理科や科学の秘密があふれている。ガリレオを先頭に、ガリハバラの科学者たちが彼女の心のドアをトントントンとノックする。個性的な科学者たちは、繰り返しマリカにこう話す。
「科学ってちっとも難しくないよ」
「こんなに新しい発見があるのさ」
「ガリハバラには秘密はない、すべては科学が解き明かしてくれる」
さびしがりやでゴスロリ系のマリカは、ガリレオやキュリー夫人に出会ったことで、この先、どんな少女に成長していくのだろう――。
ひとつの答えが示されるのは、一年後……。
NHKの番組「すイエんサー」内で放映されたショートアニメ。楽しくわかりやすく科学についての知識を学ぶことを目的にしているが、教育系の番組にありがちな堅苦しさは一切なく、肩の力を抜いて楽しむことが出来る良質のエンターテイメントに仕上がっている。ユニークなキャラクターたちがいきいきと動き回り、アニメ本来の面白さを重視した作風は、本来のターゲットである子供以外にも人気が高い。