暴れん坊力士!!松太郎

TV 番組

第 1 話のたり松太郎

2014/04/06放送
脚本:大和屋 暁 演出:貝澤幸男 作画:小泉 昇 美術:行 信三

時は今より少し昔…、昭和の時代。長崎のとある廃坑街に、人並み外れた巨体を持つ一人の若者がいた。その青年、姓は坂口、名を松太郎という。のたりのたりと日がな一日遊び回って、誰が呼んだか、のたり松太郎! もう成人しているというのに留年を繰り返し、未だ中学生をやっているというフダツキの暴れん坊だ。今日も今日とて学校を勝手に早退し、ぶらり気ままに街を行く松太郎。そのうちに腹が減って家に帰ってみても、母は仕事でメシはナシ。仕方なく松太郎は、未だに石炭を掘って生計を立てている変わり者・西尾のじいさまの元へと向かうのだった。
西尾の弁当を勝手にたいらげ食休みしていると、炭坑の入り口に吊された缶鈴が鳴った。トロッコを引き上げてくれという西尾からの合図である。腕を鳴らし、さっそく巻き上げ装置に手をかける松太郎。渾身の力を込めて装置を回していく。ところがその時、巻き上げ機が重荷に耐えきれず、メキメキと音を立てて壊れてしまった! トロッコに繋がるロープを手にしていたため、体ごと引っ張られてしまう松太郎…! すわ一大事、しかし松太郎は見事に踏ん張ってみせると、なんとそのまま素手でトロッコを引き上げてしまうのだった。何ともすさまじい怪力である。
やがて採掘が終わり、松太郎は駄賃を条件に西尾を手伝うことに。西尾と共に、石炭を荷車に乗せて町へと向かう。これを売ってお金に換えるのだ。しかし荷車はすこぶる重く、さしもの松太郎もウンザリ気味。と、そこへトラックがやって来た。これはチャンス! 松太郎はわざと荷車を道の中央に停め、動けないと嘘をついた。そしてイラついたトラックが煽って来るや否や、すかさず運転手をとっちめて、その荷台に自分たちの石炭を載せるよう恫喝。無理矢理にトラックで町まで運ばせてしまうのだった。かくして無事に石炭を売り終え、夕食にする松太郎たち。二人とも酒を飲んでイ~イ気分!
食事を終えた松太郎は、酔っ払った勢いで、学校の女教師・南 令子へ会いに行く事を決める。勉強の大キライな松太郎が留年しながらも学校に通うのは、令子センセイがいるからであった。松太郎は令子にホレているのだ。先程のトラックの運転手を再びつかまえて、令子に会いに行くべく車を飛ばさせる松太郎。南家の軒先でクラクションを鳴らし、いったい何の騒ぎだと家から出てきた令子を強引にトラックへ乗せてしまう。憧れのセンセイとのドライブで、松太郎は夢見心地だ。しかし、ウットリした拍子に運転手を蹴っ飛ばしてしまい、トラックは暴走。そのまま銭湯へと突っ込み、松太郎と西尾は逮捕されてしまうのであった。
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