ところが、これが何とも間の悪い発言であった。松太郎らの席の近くに、ちょうど関取・巌の国(いわのくに)とその付き人が座っていたのだ。恐ろしい形相で立ち上がる巌の国たち。対し、ひるむどころか腕まくりして迎えようとする松太郎。島田は慌てて仲裁に入って平謝りだ。ひたすらに頭を下げて、なんとか巌の国らに許して貰うのだった。だが、巌の国が去り際に残していった言葉が、松太郎の怒りに火を付けた。巌の国の背中へ猛然と突進し、殴りかかっていく松太郎。しかし、その拳は綺麗に空を切った。代わりに返ってきたのは、巌の国の豪快な張り手一発! 見事にカウンターを食らって松太郎は吹き飛び、気を失ってノビてしまうのだった。