暴れん坊力士!!松太郎

TV 番組

第 22 話常識人! 松太郎?

2014/09/21放送
脚本:大和屋 暁 演出:勝間田具治 作画:市川吉幸 美術:鹿野良行

想い人・令子に告白し、あっさり玉砕してしまった松太郎。その失恋のキズは深く、一時は身投げまで考えるほどであった。しかし、同じく令子を慕っていた田中の叱咤を受け、何とか気力を回復。無事に本場所を迎えられる様になるのだった。そして、いざ本場所が始まってみると、松太郎は連戦連勝! 無敗の快進撃であった。田中も松太郎には及ばぬものの、勝ち越しを狙える勢いだ。更に、二人は取り組み外でも憑かれたように稽古に励んでいた。これまでの破天荒な振る舞いが嘘のように、真面目に相撲へ打ち込む松太郎。だが…、これだけ絶好調だというのに、その瞳には言い様のない暗い陰が落ちていた…。
そんな中、松太郎は雷神親方に料亭へと誘われた。差し向かって酒を酌み交わす二人。雷神親方は、手の付けられない暴れん坊がようやく力士となって、一安心したようだ。そんな雷神親方に対し、松太郎はボソリと呟く。もう何もない。オレには全てを土俵にぶつける以外なにもないから、と…。さて、その後も本場所は滞りなく進み、松太郎は相手の変化を物ともせずの六連勝! あと一勝で全勝優勝という所までやってきた。と、そんな松太郎の前に一人の力士が現れた。それは、以前にも優勝を賭けて松太郎と戦った事のある天才力士・近藤であった…!
近藤もまた、松太郎同様に今場所を無敗で勝ち進んできていた。つまり明日の千秋楽では、再び松太郎と近藤が互いの全勝優勝を賭けて戦う事となるのだ。前回は松太郎の勝利に終わったが、今度はそうはいかない。松太郎に宣戦布告を突きつける近藤。明日は全力で来い。その上で、神聖な大相撲を踏みにじる松太郎を完膚無きまでに叩きのめし、角界から追放してやる! しかし松太郎は近藤の気迫を気にも留めず、軽く笑い飛ばすばかりであった。そして、その夜…。松太郎は部屋頭・猪ノ川に稽古場へ呼び出された。何事かと向かってみれば、土俵では猪ノ川が回しをつけて待っていた。なんと近藤を仮想して、特別稽古をつけてくれるというのだ。
そんな猪ノ川の申し出を、一度は断る松太郎。だが、猪ノ川が松太郎の実力を認めてくれている事を知り、改めて胸を借りる事にするのだった。稽古は遅くまで続き、終わる頃にはもう真夜中となっていた。誰もが寝静まった中、そっと部屋を抜け出す松太郎。瞳に哀愁を漂わせ、当て所もなく歩いて行く。そして、こぼれ落ちる涙…。どんなに忘れるように努めても、どれだけ相撲に打ち込んでも、やはり未だに令子の事が忘れられないのだ。河原でひとり、男泣きする松太郎。やがて落ち着きを取り戻し帰ろうとするが…、突然その眼前に、不穏な雰囲気をまとった謎の男たちが立ち塞がった…!
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