暴れん坊力士!!松太郎

TV 番組

第 4 話この胸のときめきを

2014/04/27放送
脚本:千葉克彦 演出:佐々木正広 作画:松崎嘉克・吉岡幸恵 美術:杦浦正一郎

町へ巡業にやって来ていた関取・巌の国をコテンパンにしてしまった松太郎。その馬鹿力には、周囲で見ていた角界関係者もビックリ仰天。数日後には、松太郎の家にスカウトの行列が出来上がってしまうのだった。しかし、当の松太郎は相撲に全く興味がない様子…。とその時、親方の一人が、見学を兼ねて東京観光に来ないかと言い出した。そこでピンと来た松太郎。東京・千歳町には、松太郎が惚れていた美人の元・教師、令子センセイの家があるのだ。すっかり令子センセイに会いたくなってしまった松太郎は、これまでの無反応から一転。熱心に相撲部屋の住所を聞き比べ、令子センセイの家に一番近い『雷神部屋』へ入門する事を決めるのだった。
そして更に数日後。いよいよ上京の日がやって来た。雷神親方や兄弟子たちと共に列車に乗って、松太郎は一路東京へ! しかし道中の車内でも、その傍若無人は相変わらず。一般客の指定席へ勝手に陣取って、たしなめられても涼しい顔だ。更には他人の飲み物を奪って飲んだり、足を伸ばしてくつろぐために兄弟子を席から追いやったりと、やりたい放題。これにはさすがに雷神部屋の面々もムカッ腹であったが、軽率に怒鳴るような真似はしなかった。それどころか、松太郎にされるがまま…。というのも、松太郎は未だ客分の身。正式な入門が決まるまでは楽しい観光をさせてやろうと、そういう腹づもりなのだ。
さて兎にも角にも、無事に東京・雷神部屋へと到着した一行。さっそく雷神親方から、角界での礼儀と、新入りの心得を説かれる松太郎。しかし案の定、ロクに聞いちゃいない。続けて屋敷の中を案内されても、自分の個室がないとヘソを曲げる始末…。列車から続く松太郎の無礼な振る舞いには、いい加減、雷神親方も呆れてしまうばかり。お前はいったい何をしに東京へ来たのか。親方から問われ、ハッとする松太郎。そうだ、憧れの令子センセイに会うため、はるばる東京までやって来たのだ! 戸惑う親方の制止も聞かず、松太郎はそのまま踊るような足取りで、令子センセイの家へ行ってしまうのだった。
突然の訪問にも関わらず、令子センセイは松太郎を笑顔で迎えてくれた。かつての教え子が会いに来てくれた事を喜びながらも、いったいどうして松太郎が東京にいるのか尋ねる令子。しかし、これは松太郎には答えにくい質問であった。松太郎は相撲を恥ずかしいモノだと考えているのだ。ところが、口ごもりながらも事情を伝えてみると、意外なことに令子は大喜び! 実は令子は、勝負に真剣に取り組む男性、特に相撲取りをとても素敵に思っているのだ。その言葉を聞いて、俄然やる気が出てきた松太郎。門出を祝って注がれた杯を、涙ぐみながらも飲み干すのであった。
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