様子を見に来た咲は、舞の白紙のスケッチブックを見て、彼女の悩みの深さを知った。早くデザインを決めないと、美術部のみんなが作業に入れない。ホラーハウスの準備を、自分の分もやってくれているクラスのみんなにも申し訳ない…。それなのに、何も思い浮かばない…。その気持ち、咲にも痛いほどわかった。この前のソフトボールの試合、彼女は決勝戦であることを意識しすぎ、痛恨のヒット、そしてエラーを許してしまった。プレッシャーがいかに普段の自分を狂わせるか…。でも大丈夫。咲は、またあの笑顔で励ましてくれた。「舞ならできる」…と。