蜘蛛島の長老の孫、正行は、ねずみ男の紹介により、禁断の地である牛鬼岬で雑誌の取材を受けていた。この島に伝わる牛鬼伝説、それは牛の角に蜘蛛の身体を持つ巨大な妖怪が、数百年前に瀬戸内海の島々を全滅させたというものだった。そこにあった牛鬼の封印石を動かすことを要請されたねずみ男は、一度は断るが、お金に釣られて応じてしまう。 その晩、島は牛鬼に襲われた。一人、また一人と蜘蛛の糸に絡め取られていく。長老はみんなに、社で迦楼羅様に祈るように訴えるが、正行を始め、誰も逃げることに精一杯で耳を貸そうとしなかった。