暴れん坊力士!!松太郎

TV 番組

第 20 話松太郎、告白す

2014/09/07放送
脚本:千葉克彦 演出:門田英彦 (絵コンテ:中島 深) 作画:中島 深 美術:吉田智子

来場所も近いというのに、相も変わらず怠けてばかりの松太郎。今日も稽古をほっぽり出して、釣りに興じる体たらく。と、そこへ松太郎の想い人、元教師の令子が通りかかった。令子はサボりを咎めつつも、松太郎を夕飯へと誘う。今夜、令子の親戚が営んでいる小料理屋で話したい事があるらしい。これはもしやデートのお誘い!? いつも応援してくれる令子が、わざわざ席を設けてまでする話とは…。きっと愛の告白に違いない! 完全に舞い上がってしまう松太郎。先ほどまでのヤル気のなさはどこへやら、颯爽と雷神部屋へ戻り、妄想で顔を緩ませながら稽古に励むのであった。
やがて夜となり松太郎が店を訪れてみると、そこには令子のみならず、田中までもが現れた。実は、田中も令子に誘われていたのだ。せっかくのデートなのに…。思わぬお邪魔虫にイラつきっ放しの松太郎。加えて食事の最中、とんでもない報せが飛び込んできた。なんと令子の母が交通事故に遭ったというのだ。幸い、怪我は殆どないらしいが、それでも食事をしている場合ではない。慌てて店を飛び出していく令子。そして、悲報は松太郎たちの元へもやって来た。店主が言うには、明日、令子が見合いをするというのだ。しかも令子はその見合いに乗り気らしい。令子が他の男と結婚…!? 話を聞いて、松太郎は激しいショックを受けてしまうのであった。
翌朝になっても、松太郎は未だ気落ちしたまま…。だが、そこへある考えが閃いた。本当は令子は見合いが嫌なのではないか? 助けを求める為に、食事に誘ってきたのではないだろうか? そうだ、きっとそうに違いない。令子を救うべく立ち上がる松太郎。向かうはもちろん令子の家だ。辿り着くと、今まさに令子を乗せたタクシーが出発する所であった。松太郎は慌ててタクシーを追いかけるが、そこへ松太郎を稽古に戻そうとする兄弟子たちが立ち塞がった。こんな所で時間を取られるワケにはいかない。こっちは人生の大一番がかかっているのだ。瞳に闘志を宿した松太郎は、凄まじいパワーで兄弟子らを退け、再び令子の元へと駆け出すのであった。
そして遂に、松太郎がタクシーへと追いついた! 車から降りてきた令子に、自身の想いをありったけぶつける松太郎。俺は令子が好きだ。見合いなんかやめて、俺と結婚しよう。横綱にでも何でもなってやる! ところが、返って来た言葉は残酷なものだった。令子は、松太郎が自分を女性として好いていたとは知らなかったというのだ。松太郎は、今でも可愛い生徒の一人。元教師として、松太郎に立派な人間になって欲しくて心配もしていたし、応援もしていた。それが誤解を招いたとしたら…、ごめんなさい。そう言ってタクシーへ戻り、去って行ってしまう令子。残された松太郎は、ただただ大粒の涙をこぼす事しかできないのであった…。
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